
在宅で受けられる主なサービスは、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリ、訪問介護(ヘルパー)、訪問鍼灸マッサージの5つです。それぞれ担う役割と、使う保険の枠が違います。訪問鍼灸マッサージは、医師の同意にもとづく医療保険で受けられ、介護保険の支給限度額とは別枠。はり・きゅう・マッサージ・機能訓練で、痛みやこわばりをやわらげ、体を保つお手伝いをします。1種類で総額3,950円、1割負担なら1回およそ395円が目安。どれか一つを選ぶより、役割で組み合わせるのが基本です。
要点から。はい。役割が違うので併用できます。訪問鍼灸マッサージは医療保険で介護保険の限度額とは別枠のため、他サービスと重ねても枠を圧迫しません。
まず全体像:5つのサービスの役割
ご家族が在宅介護を始めると、「何を、どこに頼めばいいのか」が分かりにくいものです。まずは、それぞれのサービスが何をするのかを整理します。おおまかには、病気を診るのが訪問診療、医療的なケアをするのが訪問看護、動く力を取り戻すのが訪問リハビリ、暮らしを支えるのが訪問介護(ヘルパー)、痛みやこわばりをやわらげ体を保つのが訪問鍼灸マッサージ、という役割分担です。
どれか一つを選ぶというより、必要に応じて組み合わせて使うのが一般的です。使う保険(医療保険か介護保険か)も違うので、限度額の考え方もあわせて知っておくと、後から「思っていた費用と違う」ということが起きにくくなります。以下、一つずつ見ていきます。
① 訪問診療(往診)。医師が家に来て診る
医師が定期的に自宅を訪れ、診察や薬の処方、健康管理を行うのが訪問診療です。急な体調悪化のときに来てもらう「往診」も含まれます。使うのは医療保険。
病気そのものを診てもらう、いわば在宅での「かかりつけ医」です。持病の管理や看取りまで、幅広く支えます。
② 訪問看護。看護師が医療的ケアをする
看護師が自宅を訪れ、点滴や床ずれの処置、服薬管理、体調の観察などの医療的ケアを行います。医療保険と介護保険のどちらで使うかは、病状や要介護度によって変わります。医療的な管理が必要な方を支える役割で、訪問診療と連携して動くことが多いサービスです。
③ 訪問リハビリ。動く力を取り戻す
理学療法士や作業療法士が自宅を訪れ、歩行や立ち座り、日常動作の訓練を行います。主に介護保険(要介護認定が必要)を使い、状態が安定すると「終了」の区切りがあります。動く力を「取り戻す・高める」ことを目指すのが特徴で、退院直後など、回復を後押ししたい時期に力を発揮します。
④ 訪問介護(ヘルパー)。暮らしを支える
ヘルパーが自宅を訪れ、入浴や食事、掃除、買い物などの生活援助・身体介護を行います。介護保険(要介護認定が必要)を使います。医療行為はできませんが、日々の暮らしを直接支える、在宅生活の土台となる存在です。
⑤ 訪問鍼灸マッサージ。痛みをやわらげ、体を保つ
国家資格を持つ施術者が自宅を訪れ、はり・きゅう・マッサージに、こわばりをゆるめる手技や関節の機能訓練を組み合わせて行います。医師の同意にもとづく医療保険を使い、慢性的な痛み・しびれ・麻痺・こわばりのある方が対象です。坐骨神経痛やリウマチ、五十肩、腰痛、脳梗塞後遺症、パーキンソン病など、幅広い症状が対象になります。
大切なポイントは、使うのが医療保険なので、介護保険の支給限度額とは別枠だということ。デイサービスやヘルパー、訪問リハビリをすでに使っている方でも、その枠を減らすことなく、体のケアを一つ足せます。1種類で総額3,950円、1割負担なら1回およそ395円が目安で、別途の出張費はかかりません。
保険の枠を整理:医療保険と介護保険
ここが混乱しやすいところです。訪問リハビリ・訪問介護・デイサービスなどは介護保険で、みなさんが持つ「区分支給限度基準額(限度額)」の中でやりくりします。一方、訪問診療・訪問鍼灸マッサージは医療保険で、この限度額とは別枠です(訪問看護は状況により両方)。
つまり、介護保険の限度額がいっぱいでも、訪問鍼灸マッサージは別枠なので追加できます。「これ以上サービスを増やせない」という方にとって、これは知っておく価値のあるポイントです。
よくある組み合わせ例
・退院直後:訪問診療+訪問看護+訪問リハビリで回復を後押し。/・リハビリ終了後:訪問鍼灸マッサージで体を保つ。/・限度額いっぱいの方:介護のサービスは減らさず、医療保険の訪問鍼灸マッサージを別枠で追加。
/・痛み・しびれが続く方:訪問診療で病気を診てもらいつつ、訪問鍼灸マッサージで症状をやわらげる。 このように、役割の違うサービスを重ねて使うのが在宅ケアの基本です。
迷ったら:まずは相談を
どのサービスが合うかは、お身体の状態や生活によって変わります。担当のケアマネジャーがいれば、まずは相談を。
まだ決まっていない場合や、訪問鍼灸マッサージが向くかを知りたい場合は、のびのびにも直接お問い合わせいただけます。ご本人・ご家族・施設の方、どなたからでもご相談いただけます。
どのサービスが合うか、一緒に整理します
ここまで5つのサービスを見てきましたが、実際にどれを、どう組み合わせるかは、お一人おひとりで変わります。「うちの場合はどうすれば」と迷ったら、遠慮なくご相談ください。訪問鍼灸マッサージが向くかどうかも含めて、率直にお伝えします。
のびのびは、大阪市・北摂・阪神間を中心に訪問しています。すでにケアマネジャーがついている方は、その方と連携しながら進めます。まだ介護保険の窓口につながっていない方は、どこに相談すればよいかからご案内します。
よくある質問
複数のサービスを同時に使えますか?
はい。役割が違うので併用できます。訪問鍼灸マッサージは医療保険で介護保険の限度額とは別枠のため、他サービスと重ねても枠を圧迫しません。
要介護認定がないと受けられませんか?
訪問鍼灸マッサージは医療保険なので、要介護認定がなくても、医師の同意があれば受けられます。
訪問リハビリと訪問鍼灸マッサージはどう違いますか?
リハビリは動く力を取り戻すことを目指し介護保険を使い区切りがあります。鍼灸マッサージは痛みやこわばりをやわらげ体を保つことが中心で、医療保険で続けやすいのが特徴です。
訪問マッサージと訪問鍼灸は別物ですか?
どちらも医師の同意にもとづく医療保険の施術で、のびのびでは、はり・きゅう・マッサージを組み合わせて行います。症状に応じて使い分けます。
費用はどれくらいですか?
訪問鍼灸マッサージは1種類で総額3,950円、1割負担なら1回およそ395円が目安です。他サービスの費用は使う保険や内容で異なります。