通院の付き添いと訪問鍼灸マッサージ

通院そのものが重荷になると、診察が間遠になり、薬も同意書も止まってしまいます。移動を支える手立てはいくつかありますが、どれが使えるかはケアマネジャーと事業所の判断です。当院は移動そのものを担いません。できるのは、同意書の段取りを引き受けることと、車の乗り降りや待ち時間にこたえられる体を整えることです。

先に要点だけ。移動の手立てには、介護保険の訪問介護で行う通院等乗降介助、運賃がご自身の負担になる介護タクシー、地域の福祉有償運送などがあります。何が使えていくらかかるかは要介護度や事業所によって変わるため、当院では判断せず、ケアマネジャーと事業所にお確かめいただく形にしています。鍼灸を医療保険で受けるには医師の同意書が要るので、通院か訪問診療か、どちらかの形で医師とつながっていることが欠かせません。

通院が止まると、ほかのことも一緒に止まる

病院までの道のりが重く感じられるようになると、まず「今日はやめておこう」という日が増えます。一度そうなると次の予約を取り直すのも遠のいて、気がつけば半年が空いていた、という話を在宅の現場ではよく聞きます。

診察が間遠になって困るのは、薬の残りだけではありません。血圧や血糖の数字を見てもらう機会が減り、同意書のように医師の判断が要る書類も先に進まなくなります。移動の手立てを考えることは、体を見てもらい続けるための土台にあたります。

通院介助と介護タクシーは、何が違うのか

介護保険の訪問介護には、通院のための乗り降りを手伝う通院等乗降介助という枠があります。ヘルパーが家の中の支度から車までの移動、病院の受付までを支える形で、介護保険の支給限度額を使って利用します。

これに対して介護タクシーと呼ばれるものは車での移送が中心で、運賃はご自身の負担です。地域によっては、社会福祉法人やNPOが担う福祉有償運送という仕組みもあります。何が使えて、どれくらいかかるかは要介護度や事業所によって変わりますので、当院では判断せず、ケアマネジャーと事業所にお確かめください。

訪問で受けられるなら、もう病院へ行かなくてよいのか

そうはなりません。鍼やお灸を医療保険で受けるには、医師が必要と認めた同意書が要ります。書類を出していただくには診察が前提ですから、通院か訪問診療か、どちらかの形で医師とつながっていることが欠かせません。

通院を続けるのがどうしても難しいときは、医師に家まで来てもらう訪問診療という道もあります。どの先生にお願いできるかは地域によって違いますので、ケアマネジャーや地域包括支援センター、かかりつけの医療機関にご相談ください。訪問診療と当院の役割の違いは訪問診療・往診と訪問鍼灸マッサージの違いにまとめました。

同意書まわりの段取りは、こちらで引き受けます

同意書について、ご家族が一から調べて頼みに行く必要はありません。書式のご用意も、先生へのお願いも、期限が来たときの更新のご案内も、当院からお伝えする形にしています。頼み方の流れはかかりつけ医への頼み方と流れをご覧ください。

診察に付き添えないときは、家での様子を短く書いたものを持たせてあげてください。どのくらいの距離を歩けるか、どの動作でつらそうにしているか、夜は眠れているか。診察室では聞かれにくいことが、判断の材料になります。

通院の日に、施術をどう組むか

通院の日は、朝の支度から帰宅までで半日仕事になることが少なくありません。移動と待ち時間で体は思った以上に疲れますから、同じ日に施術を重ねるなら、帰ってすぐではなく少し休んでからにします。

前の日に枠を取って、乗り降りしやすい状態に整えておく組み方もあります。訪問する曜日と時間をあらかじめ決めておけば、通院の予定と重なったときの調整もしやすくなります。

車の乗り降りと待ち時間を支える体

通院でこたえるのは、診察を受けている時間よりも、その前後の動作です。玄関の上がりかまち、車のシートへの乗り込み、待合のいすに座り続ける時間。ここでつまずくと、外出そのものが遠のいていきます。

ゆるめておきたいのは、車のシートへ腰を落とすときに伸びる股関節の前と、床を踏みしめるための膝から下です。待合のいすで背中が丸まったままになると、胸の前と肩甲骨のあいだも固まってきます。手すりや介助者の腕をつかむ肩まわりと合わせて、そのあたりに鍼やお灸をあてていきます。効き方には個人差があり、医療機関の治療とリハビリが土台であることは変わりません。

うかがうたびに、玄関まで歩けた距離、シートに腰を下ろすときのふらつき、何分くらい座っていられたかを書き留めています。こちらで意味づけを加えず、ご本人が言った通りの言葉と、そのときの様子をそのまま残します。ケアマネジャーやヘルパーの事業所に渡れば、次の通院の組み立てが変わってきます。

迷わず救急や主治医へ、というとき

急に片側の手足に力が入らなくなった、ろれつが回らない、顔の片側がゆがんだ。これらが同時に出たときは、様子を見ずに救急へ連絡してください。転んだあとで足の付け根が痛くて立てないときは大腿骨の骨折が考えられますので、動かさずに医療機関へ。胸の痛みや冷や汗をともなう息苦しさも、その場で救急の判断が要ります。

急ぎではなくとも、早めに主治医へ伝えたいものもあります。立ち上がりざまに目の前が暗くなる、数日ものを食べられていない、片脚だけが腫れて熱を持っている。頭を打ったあと数週間してから、ぼんやりする・ふらつく・頭痛が強まるといった変化が出てきたときは慢性硬膜下血腫のことがありますので、年のせいにせず受診してください。

費用と、うかがえる範囲

費用の決まり方は、病院で会計のたびに支払う形とは少し違います。施術1回ごとに計算しますが、月ごとにまとめる形です。介護保険の支給限度額とは別の枠にあたるため、ヘルパーやデイサービスの枠を圧迫することはありません。ただし同じ部位について、医療保険のリハビリと重ねて算定することはできません。1回の施術は総額3,950円で、自己負担は1割の方で約395円、2割の方で約790円です。内訳は料金はいくら?医療保険の自己負担額と仕組みをご覧ください。

うかがえるのは、大阪府の豊中市・吹田市・茨木市・高槻市・箕面市・摂津市・池田市、兵庫県の尼崎市・伊丹市、大阪市の淀川区・東淀川区・都島区・北区・旭区です。東京・神奈川は玉川院から世田谷区、川崎市の宮前区・高津区、横浜市の都筑区・青葉区にうかがっています。エリア内であれば別途の出張費・交通費はかからず、料金はどこでも一律です。うかがうのは平日の9時から18時までで、土曜・日曜・祝日はお休みをいただいています。

はじめての方には無料体験をご用意しています。どんな人が来て、どんなふうに体を触るのか。一度受けていただいてから決めてください。

よくある質問

通院の送り迎えもお願いできますか。
申し訳ありませんが、移動そのものは当院では承っていません。介護保険の乗降介助や介護タクシー、地域の福祉有償運送といった手立てがありますので、まずはケアマネジャーにご相談ください。当院が受け持つのは、車の乗り降りや待ち時間にこたえられる体のほうです。

病院のリハビリに通いながら、訪問の施術も受けられますか。
受けられる場合があります。ただし同じ部位について、医療保険のリハビリと鍼灸を重ねて算定することはできません。どちらをどの部位で受けるかは主治医とご相談いただき、決まった内容を教えていただければ、こちらで組み方を合わせます。

通院できなくなったら、同意書はどうなりますか。
医師の診察が前提になりますので、通院か訪問診療かのどちらかの形で医師とつながっている必要があります。訪問診療への切り替えを考えておられる場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターにご相談ください。段取りの部分は当院でもお手伝いします。

通院した日に施術を受けても大丈夫ですか。
体調を見て判断します。移動と待ち時間で思った以上に疲れていることが多いので、帰ってすぐではなく少し休んでからにするか、別の日に組み替えます。無理に同じ日に重ねることはしません。

要介護認定を受けていませんが使えますか。
使えます。医療保険を使うサービスなので、要介護認定がなくても、医師の同意書があれば受けられます。介護保険の支給限度額とも別枠です。

1回いくらかかりますか。
自宅での1回の施術は総額3,950円で、1割負担の方はおよそ395円が目安です。週1回ならひと月の自己負担はおよそ1,580円ほど。手技や身体を動かす運動は鍼灸に加えるケアとして行い、別途の料金はいただきません。