
坐骨神経痛で足がしびれる、肋間神経痛で胸やわき腹が痛む、帯状疱疹が治ったあとも痛みが残っている。長引く神経の痛みで通院がつらくなってきた方から、「これは保険で受けられるのか」というお問い合わせをよくいただきます。結論から言えば、神経痛ははり・きゅうの医療保険が使える代表的な症状の一つです。ただし順番があり、まずは医療機関での受診と診断が先になります。この記事では、対象になる目安と料金の見当を整理してお伝えします。
要点から。神経痛は、医師が慢性の痛みと認め、はり・きゅうでの施術に同意書を書いた場合、訪問鍼灸マッサージを医療保険で受けられます。坐骨神経痛・肋間神経痛・三叉神経痛・帯状疱疹後の痛み・手足のしびれなどが代表例です。自己負担は1回あたり総額3,950円のうち負担割合の分だけで、1割の方でおよそ395円。別途の出張費はかからず、エリア内はどこでも同額です。ただし急に強まる痛みやしびれは、施術より先に医療機関を受診してください。
神経痛とは、どんな痛みを指すのか
神経痛は、神経の走行に沿って走るような痛みやしびれが続く状態をまとめた呼び名です。お尻から太もも、ふくらはぎへと響く坐骨神経痛が代表的で、ほかにも胸やわき腹に沿って痛む肋間神経痛、顔に起こる三叉神経痛、帯状疱疹が治ったあとに残る痛み、手足のしびれや冷えなど、出る場所も感じ方もさまざまです。
ビリビリする、電気が走る、冷たい風が当たるとうずく。そんな言葉で語られることが多く、痛みの強さは日によって波があります。長引くと歩く・立ち座り・夜眠ることまでつらくなり、気持ちまで沈んでしまう方もいます。まずはご自身の痛みがどのタイプに近いのか、目安を知っておくと、この先の相談が進めやすくなります。
鍼灸より先に――医療機関を受診してほしいしびれ・痛み
施術の話に入る前に、順番として大事なことをお伝えします。神経の痛みやしびれは、まず医療機関を受診し、原因を診てもらうことが先です。とくに、急に手足に力が入らなくなった、しびれが急に強く広がってきた、我慢できない激しい痛みが突然起きた、排尿や排便に異常がある、顔や体の片側が急に動かしにくい、ろれつが回らない、といったときは、脳や神経の急を要する病気が隠れていることがあります。ためらわず医療機関を受診してください。
「急に」「突然」というのが見分けの合図です。ゆっくり長く続いている痛みとは分けて考えてください。鍼やお灸がお手伝いできるのは、医師の診断で原因がはっきりし、落ち着いた慢性的な神経痛です。診断が先、施術はそのあと。この順序を守ることが、遠回りのようで確かな道になります。
神経痛が保険の対象になる目安
神経痛は、はり・きゅうの療養費で対象となる代表的な症状の一つです。目安としては、坐骨神経痛、肋間神経痛、三叉神経痛、帯状疱疹が治ったあとに残る痛み、手足のしびれや冷えなど、慢性的に続く神経の痛み・しびれで、医師が「はりやきゅうでの施術が必要」と認めた場合。そのうえで、痛みやしびれのために自力での通院がむずかしくなっている、というのが訪問で受けるときの目安になります。
ここで大切なのは順序です。自己判断で対象かどうかを決めるのではなく、まず医療機関で診断を受け、慢性の神経痛であると認めてもらうこと。そのうえで医師が同意書を書けば、保険での施術に進めます。「これは神経痛と呼んでいいのだろうか」と迷う痛みでも、状態を伺えれば対象になりそうかの見当はお伝えできます。ただし最終的な判断は医師によりますし、あらわれ方には個人差があります。
保険で受けるための条件は、医師の同意書
神経痛で医療保険を使うには、かかりつけ医の同意書が必要です。医師が診察のうえで、はりやきゅうでの施術を必要と認めて書くもので、これがないと保険での施術は始められません。逆に言えば、同意書さえ整えば、要介護認定がない方でも医療保険で受けられます。
同意書のお願いは、どの先生にどう頼めばいいのか分からない、という段階からご相談いただけます。医師への依頼の段取りや書類のやりとりは、のびのびで間に入ってお手伝いをします。ご家族だけで病院と一から掛け合う場面は、ほとんど生じません。「まず対象になりそうか確かめたい」というところからで大丈夫です。
神経痛の施術は1回いくらか
料金は、はり・きゅうの公的な医療保険にもとづく正規のものです。1名が1回受けたときの総額は3,950円で、実際にお支払いいただくのは、ご自身の負担割合の分だけ。1割の方でおよそ395円、2割で約790円、3割で約1,185円が目安です。週1回のペースなら1割の方でひと月およそ1,580円、週2回で3,160円ほどになります。別途の出張費(出張料・交通費)はかからず、エリア内はどこにお住まいでも同額です。
この費用は医療保険で計算するため、介護保険の区分支給限度額とは別枠です。デイサービスやヘルパーを使っている方でも、その枠を圧迫しません。お支払いは月ごとにまとめてで、毎回、施術内容がわかる明細をお渡しします。内訳はあとからでも確認できるので、金額が不透明になる心配はいりません。
鍼とお灸が神経の痛みにできること・できないこと
できることから正直にお話しします。鍼やお灸は、神経のまわりでこわばった筋肉をゆるめ、血のめぐりを促して、痛みやしびれにともなう不快感を楽にすることが期待できます。冷えると痛みが強く感じられる神経痛では、お灸で温めることが心地よく感じられる方も多いものです。のびのびでは鍼やお灸を軸に、こわばりをほぐす手技や、動く力を保つ機能訓練も、追加の料金なしでその日の状態に合わせて組み合わせます。
一方で、できないこともはっきりお伝えします。鍼灸で傷んだ神経そのものを元どおりにするわけではありませんし、初回で劇的に変わるものでもありません。体質や症状の深さによって現れ方はまちまちで、何度か重ねるうちに少しずつ、という方が大半です。個人差があります。「必ず治る」「一回で変わる」と言い切る施術には、むしろ慎重になったほうがよいと考えています。医療機関の治療に取って代わるものではなく、主治医の診療を続けながら体を支える位置づけです。
坐骨神経痛だけでなく、肋間・三叉・帯状疱疹後も
神経痛は種類が多く、出る場所によって呼び名が変わります。お尻から足に響く坐骨神経痛、胸やわき腹に沿う肋間神経痛、顔に起こる三叉神経痛、そして帯状疱疹が治ったあとも続く痛み。感じ方も人によってずいぶん違います。どの部位のものでも、慢性的に続く痛みで医師が必要と認めれば、保険の対象になり得ます。
とくに帯状疱疹のあとに残る痛みは、皮膚の症状が引いても長く続くことがあり、通院がつらいというご相談を受けます。こうした痛みも、慢性的に続き医師が認めれば対象になり得ます。まずは今の状態をお聞かせいただければ、対象になりそうかどうかの見当をお伝えできます。
痛みをおして通う、を手放せる
神経痛の痛みやしびれがあると、外出そのものが負担になります。歩くと足が痛む、長く座っていられない、電車や車の揺れが響く。せっかく治療に通っても、その行き帰りで痛みが強まっては体にこたえます。移動の負担がなくなるのが、訪問のいちばんの利点です。暮らし慣れた家で、横になったまま施術を受けられるので、痛みを増やすことなく体をいたわれます。
付き添うご家族の時間や体力も削られずにすみます。定期的に専門家が家に上がることは、体のケアであると同時に、さりげない見守りにもなります。担当のケアマネジャーがいれば連携し、まだ決まっていなければ、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターなどの相談先もあわせてご案内します。
申し込みから訪問開始までの流れ
何から手をつければよいか迷われるかもしれませんが、流れはそれほど複雑ではありません。まず医療機関を受診し、神経痛の診断を受けていただくのが出発点です。そのうえで、いまの症状と通院の状況をお聞かせいただき、対象になりそうかを一緒に確かめます。次に、かかりつけ医へ同意書をお願いする段取りを、こちらでお手伝いをします。同意が得られたら、日時を相談して訪問を始めます。
施術と合わせて、日々の心がけも助けになります。痛むところを冷やさず、できれば温める。痛くない範囲で体を動かし、長く同じ姿勢を続けない。睡眠と休息をとる。神経痛は疲れや冷え、緊張で強く感じられやすいので、こうした工夫が痛みとつきあう支えになります。逆に、痛みが急に強まったり、しびれの範囲が広がったり、いつもと違う症状が出たときは、無理をせず医療機関に相談してください。
よくある質問
坐骨神経痛は鍼灸の保険で受けられますか?
坐骨神経痛は、はり・きゅうの保険が使える代表的な神経痛の一つです。まず医療機関で診断を受け、医師が慢性の神経痛として施術を必要と認めて同意書を書き、通院がむずかしければ、訪問鍼灸マッサージを医療保険で受けられます。自己負担は1割の方で1回およそ395円が目安です。
神経痛の訪問マッサージ・鍼灸の料金はいくらですか?
1回の総額は3,950円で、お支払いは負担割合の分だけです。1割の方でおよそ395円、2割で約790円が目安。別途の出張費はかからず、エリア内は同額です。週1回なら1割の方でひと月およそ1,580円ほど。お支払いは月ごとにまとめてで、毎回、内容がわかる明細をお渡しします。
帯状疱疹が治ったあとに残る痛みも鍼灸で相談できますか?
帯状疱疹のあとに続く痛みも、慢性的に残り、医師が施術の必要を認めれば保険の対象になり得ます。皮膚の症状が引いても痛みが長引くことがあるため、まずは医療機関で診てもらい、今の状態をお聞かせいただければ、対象になりそうかの見当をお伝えします。個人差があります。
肋間神経痛でも訪問で受けられますか?
胸やわき腹に沿って痛む肋間神経痛も、慢性的に続く痛みで医師が必要と認めれば対象になり得ます。ただし胸の痛みは心臓など別の原因のこともあるため、まず医療機関の受診が先です。診断がついて落ち着いた慢性の痛みであれば、ご自宅での施術を検討いただけます。
しびれだけでも保険の対象になりますか?
慢性的なしびれや痛みで、医師が施術の必要を認めれば対象になり得ます。ただし、急に強くなるしびれや、力が入りにくい感じ、しびれの範囲が急に広がるといったときは、施術より先にまず医療機関を受診してください。診断を受けたうえでのご相談が安心です。
神経痛が保険適用になるには何が必要ですか?
かかりつけ医の同意書が必要です。医師が診察のうえで、はりやきゅうでの施術を慢性の神経痛に必要と認めて書くもので、これがないと保険での施術は始められません。医師への依頼の段取りや書類のやりとりは、のびのびで間に入ってお手伝いをします。
鍼灸で神経痛は治りますか?
鍼やお灸は、まわりの筋肉のこわばりをゆるめ、血のめぐりを促して、痛みやしびれにともなうつらさを楽にすることが期待できます。ただし傷んだ神経そのものを元どおりにするものではなく、あらわれ方には個人差があります。主治医の診療を続けながら、体を支える位置づけとお考えください。
介護保険を使っていても神経痛の訪問鍼灸は受けられますか?
受けられます。訪問鍼灸マッサージは医療保険を使うため、介護保険の区分支給限度額とは別枠です。デイサービスやヘルパーを利用していても、その枠を圧迫せずに併用できます。要介護認定がない方でも、医師の同意書があれば利用できます。

