立ち上がりがつらい高齢の方へ|訪問鍼灸

「ベッドから体を起こすのに時間がかかる」「椅子から腰が上がらず、手すりを頼らないと立てない」。年齢を重ねたご家族のそんな様子に、はっとするご家庭は少なくありません。多くは太ももやお尻、体幹の筋力がゆっくり落ちてきたことが背景にあります。医師が慢性的な筋力低下や痛みで施術が必要と認めれば、訪問鍼灸を健康保険で受けられます。落ち着いた時期の体を、ご自宅で支える方法を整理してお伝えします。

要点から。下肢の筋力が落ちると起き上がりや立ち上がりがつらくなり、動かさないことでさらに弱る流れに入りやすくなります。のびのび訪問施術院では、国家資格をもつ鍼灸師がご自宅へうかがい、鍼やお灸でこわばりを和らげながら、追加料金なしの機能訓練で動ける範囲を保つお手伝いをします。自己負担は1回で1割の方が約395円。ただし急に立てなくなった、片脚に力が入らないといったときは、まず医療機関へご相談ください。

なぜ起き上がり・立ち上がりがつらくなるのか

年齢とともに、足腰の筋肉は少しずつやせていきます。とりわけ太ももの前側、お尻、それに体を支える体幹の筋力が落ちてくると、布団から体を起こす、椅子から腰を上げるといった、これまで考えもせずできていた動作にひと苦労するようになります。ふくらはぎの弱りも、立ち上がったあとのふらつきに関わってきます。

きっかけは、風邪で数日寝込んだ、膝が痛くて出歩かなくなった、といったささいなことも多いものです。活動量が減った分だけ筋肉は応えて弱っていくため、一度つらさを感じ始めると、それが呼び水になって動きにくさが広がりやすくなります。まずは、どの動作のどの場面でつらいのかを見きわめるところから始まります。

動かさないほど弱っていく悪循環に気をつける

やっかいなのは、痛みや不安から動かさずにいると、その筋肉がなお弱ってしまう点です。「動きにくいから動かさない、動かさないからもっと動きにくくなる」という下り坂に入りやすく、使わない体が衰えていくこの流れは、廃用やサルコペニア、フレイルといった言葉でも語られます。

この坂道をどこかでゆるやかにできるかどうかが、動ける体を保てるかどうかの分かれ目になります。とはいえ、急に負荷をかければよいわけではありません。その方の体の状態に合わせ、無理のない範囲で動く機会を保っていくことが、遠回りのようで着実な道になります。感じ方には個人差がありますが、少しずつできることを増やしていく積み重ねを大事にしています。

急な脱力や強い痛みは、先に医療機関へ

立ち上がりや起き上がりのつらさのなかには、放っておけないものがまぎれていることがあります。急に片側の手足に力が入らなくなった、突然の激しい脱力がある、強い痛みやしびれが急に出て広がった、ろれつが回らない、転んで打ったあとに痛みや動きにくさが続く――こうしたときは、いつもと違うサインです。

このような急な変化の裏には、脳や神経、骨に関わる病気やけがが隠れていることがあります。迷わずかかりつけ医や医療機関を受診してください。訪問鍼灸がお手伝いできるのは、あくまで落ち着いた慢性期の筋力低下や痛みです。急な症状のときは医療を優先し、状態が落ち着いてからあらためてご相談いただくと安心です。

足全体を診るからわかること

うかがったときは、どの筋肉が弱っているか、どこにこわばりや痛みがあるか、起き上がりや立ち上がりのどの場面でつらさが出るかを、足全体を通して見ていきます。片脚をかばうあまり、反対の脚に負担が偏っている、ということも少なくありません。

以前、右膝をかばっていた方の足全体を診るなかで、左の下肢の筋力が落ちていることに気づけたことがありました。ご本人もご家族も気づいていなかった変化で、早めに手を打てたと喜んでいただけました。痛むところだけでなく、体の使い方の全体を見ること。そこに、暮らしの場へうかがう訪問ならではの意味があります。

鍼やお灸で、動くきっかけをつくる

鍼やお灸には、こわばった筋肉をゆるめ、血のめぐりを促して、痛みを和らげ動かしやすさをめざすはたらきが期待できます。痛みがやわらぐと、体を動かすことへの身構えがほどけ、動きの練習にも取り組みやすくなります。国家資格をもつはり師・きゅう師が、その方の体質や筋力の状態を見ながら、ツボの選び方や刺激の強さを調整していきます。

鍼灸に加えて、体をやさしくさする手技や、弱った筋肉を負担にならない範囲で動かす機能訓練も、追加料金なしのケアとして取り入れています。強い負荷はかけません。起き上がりや立ち上がりの動作そのものを、その方の状態に合ったやり方でいっしょに確かめていきます。効果には個人差がありますが、動ける範囲を保つことを目標にしています。

いつものベッドや椅子で、動作を練習する

訪問のよいところは、実際に暮らしている場所で動作の練習ができることです。いつも使っているベッドや椅子で、どう体を動かせば起き上がりやすいか、立ち上がりやすいかを、その方の体の状態に合わせていっしょに確かめます。治療院の器具ではなく、生活そのものの場でできる。それが在宅で続ける強みです。

つかまる場所の位置、足の置き方、体重のかけ方を少し変えるだけで、動作が楽になることもあります。無理に頑張らせるのではなく、その方が「これならできそう」と手ごたえを感じられる方法をさがしていきます。施術を重ねるなかで、自分では上げられなかった脚を持ち上げられるようになった、足取りが安定して家の中の不安がへった、と話してくださる方もいます。

転ばない体づくりという視点

下肢の筋力が落ちると、立ち上がりや歩き始めにふらつき、転びやすくなります。高齢の方の転倒は骨折につながり、それをきっかけに動けなくなってしまうこともあるため、ふらつきにくい体を保つ視点は欠かせません。動作の土台となる足腰のこわばりを和らげることが、その支えになります。

施術では、足腰の筋肉をゆるめて動かしやすくしながら、ふらつきにくい体の使い方をいっしょに練習していきます。あわせて、住まいのなかで気をつけたい段差や、手すり・つかまる場所の工夫についても、気づいたことをその場でお伝えしています。生活の動線を見ながら助言できるのも、ご自宅へうかがうからこそです。

家でできる、足腰を保つ簡単な動き

施術の効きを支えるうえで、日々のちょっとした動きも助けになります。椅子に座ったまま足を上げ下げする、かかとの上げ下げをする、痛くない範囲で立ち上がりの動作をくり返す。こうした簡単な動きが、足腰を保つことにつながります。

はじめは回数を少なくして、できる範囲で続けることが肝心です。無理をして痛みが出ると続かなくなってしまうので、その方に合った内容と回数を、施術のなかで一緒に決めていきます。ご家族にも見守り方をお伝えし、日々の暮らしのなかで自然に続けられる形をさがしていきます。

費用と医師の同意書について

健康保険を使うと、1回の施術の総額3,950円のうち、自己負担は1割の方でおよそ395円、2割の方で約790円、3割の方で約1,185円が目安です。ひと月の目安(1割)は、週1回でおよそ1,580円、週2回でおよそ3,160円、週3回でおよそ4,740円ほど。2割の方はちょうど倍とお考えください。医療保険で計算するため、介護保険の区分支給限度額とは別枠で、ほかの在宅サービスと併用しても枠を圧迫しません。

保険を使うには医師の同意書が必要です。手続きはのびのびがお手伝いしますので、初めての方もご安心ください。要介護認定を受けていない方でも、医師の同意があれば受けられます。別途の出張費(出張料・交通費)はかからず、エリア内はどこでも同額です。お支払いは月ごとにまとめてで、毎回、施術内容がわかる明細をお渡しします。内訳はあとからでも確認できます。

通いがつらい方こそ、家に来てもらう。ご家族の負担も軽く

そもそも起き上がりや立ち上がりがつらい方にとって、外の治療院へ通うこと自体が大きな負担です。行き帰りの転倒のおそれや、付き添いの手間も心配のたねになります。訪問なら、その負担なく、いつもの環境で施術と動作の練習を受けられます。通うのがむずかしくなってきた方こそ、玄関の先まで来てもらえる安心は大きいものです。

起き上がりや立ち上がりを毎日手伝うのは、ご家族にとって体力的にもこたえます。ご本人が少しでも自分で動けるようになることは、そのまま介助する側の負担を軽くすることにつながります。施術者が定期的にうかがうことで、体の小さな変化に気づきやすくなり、介助のしかたで困っていることをその場で相談できる相手がいる、という安心にもつながります。

よくある質問

寝たきりに近い状態でも受けられますか。
ベッドの上でも、その方の体の状態に合わせて施術や無理のない機能訓練ができます。まずは今できる動きを保ち、少しでも楽に動けることをめざします。急な脱力や強い痛みがあるときは、先に医療機関へご相談ください。

要介護認定を受けていなくても利用できますか。
はい、要介護認定がなくても、医師が慢性的な筋力低下や痛みで施術が必要と認め、同意書があれば受けられます。手続きはのびのびがお手伝いします。介護保険の限度額とは別枠なので、ほかのサービスと併用しても枠を圧迫しません。

費用の目安を教えてください。
1回の総額3,950円のうち、自己負担は1割の方で約395円、2割の方で約790円が目安です。たとえば週2回なら、ひと月およそ3,160円(1割の方)ほど。別途の出張費はかからず、エリア内は同額です。毎回、施術内容がわかる明細をお渡しします。

起き上がりや立ち上がりのつらさでも、保険で受けられますか。
下肢の筋力低下や関節のこわばりについて医師が施術の必要を認め、通院がむずかしい場合には対象になることがあります。鍼灸で保険を算定します。まずは体の状態をうかがい、同意書の取り方も含めてご案内します。

急に立てなくなったのですが、うかがってもらえますか。
急に立てない、片脚に力が入らない、強い痛みやしびれが出た、転んだあと動きにくい、といったときは、脳や神経、骨のトラブルが隠れていることがあります。まず医療機関を受診してください。状態が落ち着いてからの慢性期のケアが、訪問鍼灸のお手伝いできる範囲です。

本人が動くのを嫌がります。それでも意味はありますか。
無理に動かすことはしません。まずは鍼やお灸でこわばりや痛みを和らげ、体が動かしやすくなってから、負担にならない範囲で動作を確かめていきます。痛みがやわらぐと身構えがほどけ、少しずつ取り組めるようになる方もいます。感じ方には個人差があります。

家族の介助の負担も減らせますか。
ご本人が自分で動ける範囲が保てれば、そのまま介助する側の負担軽減につながります。あわせて、起こし方や立ち上がりの手伝い方、住まいの中で気をつけたい段差や手すりの工夫についても、うかがった際にお伝えしています。

どのあたりまで来てもらえますか。
大阪府の豊中市・吹田市・茨木市・箕面市・摂津市・池田市、大阪市の淀川区・東淀川区・都島区・北区・旭区、兵庫県の尼崎市・伊丹市にうかがいます。この範囲であれば、交通費のご負担なくご自宅へお訪ねします。

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