訪問前に道具を整えて準備している場面

同じ方でも、週のなかで体の出方が変わることがあります。訪問の記録を見返していて気づいたのは、入浴のあった日に痛みの訴えが強まっている方が、ひとりではなかったことでした。デイサービスのお風呂の日、訪問入浴の日。その日の夕方や翌日に、いつもより痛いとおっしゃる。

先に要点だけ。入浴そのものが悪いという話ではありません。体が温まることは、こわばりをゆるめるうえでむしろ助けになります。問題は疲れのほうです。入浴は、ご本人が思っている以上に体力を使います。施術の日を入浴の日に重ねるなら、内容を軽くする。重ねないなら、翌日ではなく一日あける。その組み方を一緒に決めます。

お風呂は、思っている以上に体力を使います

脱衣、移乗、洗身、浴槽への出入り、着衣。ひとつひとつは短くても、つないでみると、ふだんの一日では使わない動きがいくつも並びます。そこに温度の変化が加わります。温まった体から急に出たときの血圧の動きや、湯あがりの脱力感は、若いころよりはっきり出るようになります。

介助を受けて入られる場合でも、ご本人の体はしっかり使われています。支えられながら立つ、向きを変える、またぐ。意識していなくても、その間ずっと力が入っています。帰ってきたあと横になりたくなるのは、自然なことです。

疲れがたまると、痛みは出やすくなります

疲れているときに、同じ場所がいつもより痛む。これは多くの方が経験されていることだと思います。筋肉が張ったままほどけない、眠りが浅くなる、動きがぎこちなくなって別の場所をかばう。こうしたことが重なって、痛みの感じ方が一段強くなります。

入浴の日に限った話ではありません。前の日に外出された、通院が重なった、来客があった。そうした日の翌日にも、同じ傾向が出ます。お風呂の日が目立つのは、それが毎週決まった曜日にくるからで、ご家族も気づきやすいというだけのことです。

では、入浴は控えたほうがよいのでしょうか

そうではありません。体が温まるとこわばりはゆるみますし、清潔を保つことは皮膚のトラブルを避けるうえで欠かせません。入浴のあとに体が軽いとおっしゃる方もおられます。感じ方には個人差があり、同じ方でもその日の体調で変わります。

見ていただきたいのは、入浴そのものではなく、入浴のあとに休む時間がとれているかどうかです。帰ってきてすぐ次の予定が入っていないか。夕食までのあいだに横になれているか。そこが詰まっていると、疲れが次の日まで残ります。

施術の日を、入浴の日とどう組むか

決まった正解はありませんので、三つの組み方をご案内して、ご本人とご家族に選んでいただいています。

ひとつめは、入浴の日と施術の日を別にして、一日あける組み方です。いちばん無理がありません。週2回うかがう場合は、入浴日をはさむように前後に置くこともあります。

ふたつめは、入浴の日の午前にうかがう組み方です。お風呂で疲れる前に体をほぐしておくと、入浴のときの動きが楽になることがあります。移乗や浴槽のまたぎが大変な方には、この形が合うことがあります。

みっつめは、入浴の日の午後や翌日にうかがう組み方です。この場合は、こちらで内容を軽くします。強くもまない、長く動かさない。鍼とお灸で温めて、こわばっているところをゆるめるところまでにとどめます。

その日は、内容を減らすという判断をします

訪問してみて、いつもより疲れが強いと感じたときは、予定していた内容を減らします。関節を動かす運動を省く、時間を短くする、座ってもらう場面を減らして横になったまま進める。そういう調整をその場で行います。

決められた手順を最後までやりきることが目的ではありません。次の日に疲れを持ち越さないことのほうが、続けていくうえでは大事です。ご本人が、今日はしんどいとおっしゃらなくても、表情や手足の力の入り方で見当はつきます。遠慮されている様子があれば、こちらから軽くしましょうと申し上げます。

ご家族に見ておいていただきたいこと

お風呂の日に、帰ってきてからの様子を少し気にかけてみてください。いつもより横になっている時間が長い、食事が進まない、夜に何度も起きる、翌朝の立ち上がりに時間がかかる。こうしたことが毎週同じ曜日に起きているなら、入浴の負担が大きくなっているのかもしれません。

そのときは、ケアマネジャーに相談して、入浴の時間帯や、その日に入っている他のサービスの並びを見直せることがあります。私たちも、訪問で気づいた体の様子はご家族にお伝えし、ご希望があればケアマネジャーにも共有しています。

訪問入浴やデイサービスと同じ日に受けられますか

同じ日にうかがうこと自体は差し支えありません。制度のうえでどう扱われるかは訪問入浴と訪問鍼灸は同じ日に使える?に、デイサービスや通所リハビリとの併用はデイサービスや通所リハと訪問鍼灸は併用できる?にまとめています。このページでお書きしているのは、制度のことではなく、体の疲れ方と施術の内容をどう合わせるかという話です。

こんなときは、施術より先に医師へ

入浴のあとの疲れとは別に、気をつけていただきたい変化があります。入浴後に強い息切れがある、胸が苦しい、意識がぼんやりする、立ち上がれないほどふらつく、皮膚が赤くただれている、熱が続いている。こうしたときは、施術の前に主治医やかかりつけの医療機関へご相談ください。判断に迷う段階でもかまいません。

費用の目安

1回の施術は総額3,950円で、自己負担は1割の方で約395円、2割の方で約790円、3割の方で約1,185円です。週2回なら1割負担でひと月およそ3,160円が目安になります。公的な医療保険にもとづく料金です。介護保険の支給限度額とは別の枠なので、デイサービスやヘルパーの枠を圧迫することはありません。なお、同一部位について医療保険のリハビリと鍼灸を同じ月に同時に算定することはできません。手技や身体を動かす運動は鍼灸に加えるケアとして行います。これらについて別途の料金はいただきません。明細は月ごとにお渡しします。内訳は料金はいくら?医療保険の自己負担額と仕組みをご覧ください。

うかがえる範囲

うかがえるのは、大阪府の豊中市・吹田市・茨木市・高槻市・箕面市・摂津市・池田市、兵庫県の尼崎市・伊丹市、大阪市の淀川区・東淀川区・都島区・北区・旭区です。東京・神奈川は玉川院から世田谷区、川崎市の宮前区・高津区、横浜市の都筑区・青葉区にうかがっています。エリア内であれば別途の出張費・交通費はかからず、料金はどこでも一律です。うかがうのは平日の9時から18時までで、土曜・日曜・祝日はお休みをいただいています。

曜日と時間はご都合に合わせて決めます。入浴の日や通院の日を教えていただければ、そこを避けるかたちで組みます。はじめての方には無料体験をご用意しています。

よくある質問

お風呂の日に施術をお願いしても大丈夫ですか。
差し支えありません。ただ、その日は体が疲れていることが多いので、こちらで内容を軽くします。強くもまず、時間も短めにして、温めてゆるめるところまでにとどめます。

入浴は控えたほうがよいのでしょうか。
控える必要はありません。体が温まるとこわばりはゆるみますし、清潔を保つことも大切です。見ていただきたいのは、入浴のあとに横になって休む時間がとれているかどうかです。

お風呂の翌日に痛みが強いのは、どこか悪いのでしょうか。
疲れがたまると痛みは出やすくなりますので、その流れであることが多いと思います。ただ、入浴後に強い息切れや胸の苦しさ、ふらつきがある場合は別の話ですので、先に医療機関へご相談ください。

訪問入浴と同じ日に受けられますか。
同じ日にうかがうこと自体は差し支えありません。制度のうえでの扱いは、訪問入浴と訪問鍼灸は同じ日に使えるかをまとめたページをご覧ください。

曜日や時間は選べますか。
ご都合に合わせて決めます。入浴の日や通院の日を教えていただければ、そこを避けるかたちで組みます。うかがうのは平日の9時から18時までです。

費用はどのくらいですか。
1回の施術は総額3,950円で、自己負担は1割の方で約395円、2割の方で約790円、3割の方で約1,185円です。週2回なら1割負担でひと月およそ3,160円が目安になります。