訪問時の様子はどう伝わる?家族や医師との情報共有のしくみ

仕事や距離の事情で、訪問のときに立ち会えない。そういうご家族は多いです。立ち会えなくても、その日の体の様子や、気づいたことはお伝えできます。ここでは、どんな形でお伝えするか、主治医やケアマネジャーとどう連携するか、そして何をどこまで伝えるかをどう決めるかを、順にご説明します。

この記事のポイント

何を、誰に、どこまで伝えるか。ここはご本人・ご家族のご希望を大切にします。言わないでほしいということがあれば、その気持ちも尊重します。

その日の様子を、ご家族にお伝えします

今日はこわばりが強かった、よく眠れているようだ、少し食欲が落ちているみたい。そうした暮らしの中の小さな変化は、離れていると分かりにくいものです。

施術を通じて体に触れるからこそ気づけることを、お伝えすることで、ご家族の見守りの助けになればと考えています。伝え方は、ご家庭のご希望に合わせます。

連絡帳やノートで、記録を残せます

ご希望に応じて、連絡帳やノートを使い、その日の施術の内容や体の様子を書き残していく形もとれます。書いて残しておくことで、ご家族が後から確認でき、離れて暮らすご家族とも共有しやすくなります。

体の変化を続けて記録しておくことは、調子の波を知る手がかりにもなり、主治医にお伝えするときにも役立ちます。どんな形で記録を残すのがよいかは、ご家庭に合わせて相談しながら決めていきます。

伝えるのは「評価」ではなく、その日に見たこと

お伝えするときに気をつけているのは、こちらの評価を混ぜないことです。良くなりました、効果が出ています、といった言い方はしません。

代わりに、今日は右の肩が上がる範囲が先週より広かった、ご本人からは夜中に目が覚める回数が減った気がするというお話があった、というように、施術者が確認できたことと、ご本人が話されたことを分けてお伝えします。同じ「調子がいい」でも、誰がそう言っているのかで意味が変わるからです。

体の状態は、施術だけで決まるものではありません。その日の気温、眠れたかどうか、薬の調整、ほかのサービスで体を動かした量。いくつもの要素が重なって、良い日と、そうでない日があります。だからこそ見たことをそのままお伝えして、判断は主治医やご家族と一緒に、というのが私たちの立ち位置です。主治医や訪問看護、ケアマネジャーとどう役割を分けているかは、「多職種連携|訪問看護・訪問診療との情報共有」もあわせてご覧ください。

主治医とも、連携しながら進めます

訪問での施術は医師の同意のもとで行うものなので、もともと主治医とのつながりがある関係です。体の様子に気になる変化があったときや、同意をあらためていただくときなど、必要に応じて主治医と連絡を取り合いながら進めます。

医療と施術が別々に動くのではなく、情報を共有することで、ご本人にとって安心なケアにつながります。ご家族が間に立ってすべてを説明しなくてよいよう、連携の部分も支えます。

ケアマネジャーとの共有もできます

介護保険を使っている方は、担当のケアマネジャーがいることが多いものです。ご希望に応じて、ケアマネジャーとも体の様子やケアの内容を共有しながら進められます。

ご本人を支える専門職どうしがゆるやかにつながることで、暮らし全体を見守る輪が広がります。連絡や調整の窓口も、分かる範囲で力になれればと思います。

離れて暮らすご家族にこそ

遠くに住んでいて、なかなか様子を見に行けない。そうしたご家族にとって、元気にしているだろうかという心配は尽きないものです。

定期的に訪問し、その様子をお伝えできることは、こうした心配をやわらげる助けになります。電話やメールなど、離れていても受け取りやすい形で様子をお伝えする方法も相談できます。

気になる変化は、早めにお知らせします

施術を続ける中で、いつもと違う、気になる、という様子に気づいたときは、早めにご家族にお知らせします。必要と思われるときは、受診をおすすめすることもあります。

毎回同じ担当者が続けてうかがうからこそ、変化に気づきやすいという面もあります。見守りの目をひとつ増やすつもりで関わっています。

ご本人の気持ちも、大切にしながら

情報を共有するといっても、ご本人の気持ちを置き去りにはしません。何を、誰に、どこまで伝えるかは、ご本人・ご家族のご希望を大切にします。

ご本人がこれは言わないでほしい、ということがあれば、その気持ちも尊重します。支える人たちがつながることと、ご本人の思いを大切にすること。その両方を大事にしながら、ちょうどよい関わり方を一緒に見つけていきます。

具体的には、はじめにこう決めておきます。全部を共有したい、体の動きのことだけにしてほしい、気になることがあったときだけ連絡がほしい。ご希望はそれぞれですし、途中で変えていただいてかまいません。判断に迷う内容のときは、お伝えする前にご本人に確認します。

ただし、体調の急な変化など、早く知っていただいたほうがよいことについては、その場でご相談します。急な変化があったときにどう動くかは、「施術中に急な体調変化があったら?安全と連絡体制」で詳しくご紹介しています。

記録は、次のケアにも生きます

その日の様子を書き残しておくと、ご家族に伝わるだけでなく、次にうかがうときのケアにも生きます。前回はここが張っていた、よく眠れた日が続いている。そうした記録は、体の調子の流れをつかむ手がかりになり、施術の内容を細かく調整する助けになります。

積み重ねた記録は、いわばその方の体の歩みの記録です。ご家族とこちらで、同じ記録を見ながら見守っていけます。

費用と、お申し込みからの流れ

医師が施術を必要と認め、通院がむずかしいなど所定の要件を満たす場合に、はり・きゅうの医療保険の対象となることがあります。1回の総額3,950円に対して、自己負担は1割の方でおよそ395円、2割の方で790円が目安です。情報共有や連絡帳のために、追加の費用をいただくことはありません。費用の内訳は「訪問鍼灸マッサージの料金」で詳しくご紹介しています。

はじめに、お電話などで、体の困りごとや、情報共有・連携について気になる点、ご家族の状況をお聞かせください。どんな形で様子をお伝えし、どこと連携するのがよいかを、ご希望に合わせてご相談します。申し込みから施術までの段取りは初めての方へのページに書いています。

よくある質問

立ち会えなくても様子は分かりますか?
はい。その日の体の様子や気づいたことを、ご家族にお伝えできます。連絡帳やノートで記録を残すこともできます。

主治医と連携してもらえますか?
はい。訪問での施術は医師の同意のもとで行うため、必要に応じて主治医と連絡を取り合いながら進めます。

離れて暮らしていても頼めますか?
はい。電話やメールなど、離れていても受け取りやすい形で様子をお伝えする方法を相談できます。

情報共有に追加料金はかかりますか?
いいえ。情報共有や連絡帳のために追加の費用をいただくことはありません。

本人に知られたくないことを伝えずにおくこともできますか?
何を、誰に、どこまで伝えるかは、ご本人・ご家族のご希望を大切にします。ご相談のうえで決めていきます。

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