ケアマネの方へ|訪問鍼灸マッサージ紹介の流れと、その後

紹介というと、書類をそろえてから連絡するもの、と身構えてしまう方がいらっしゃいます。実際はその逆で、まずお電話をいただき、そこから一緒に段取りを組んでいくのが自然な流れです。ここでは、電話で何をお伝えいただければよいか、対象かどうかその場で分かるのか、同意書は誰が用意するのか、紹介したあとどう連携が続くのかを、順番にご説明します。

この記事のポイント

最初の電話は、契約でも決定でもなく相談です。対象になり得るかの一次的な見立ては、こちらの役割だと考えています。

紹介の入り口は、なぜ電話1本でよいのでしょうか

最初の一歩は、完璧な準備ではなく短い相談から始まります。お電話でまずうかがうのは、その利用者さんがどんな状態か、です。診断名や要介護度をきっちり調べてからでなくても構いません。関節が動かしにくい、外出の機会が減っている、ご家族が体のこわばりを気にしている。その程度の共有から話が進みます。最初の一歩から順に知りたい方は「利用までの流れ」をご覧ください。

電話の段階で、こちらが力になれそうか、それとも別のサービスのほうが合いそうかを、率直にお伝えします。ケアマネジャーに「調べて判断してください」とお願いする形にはしません。対象になり得るかどうかの一次的な見立ては、施術側の役割だと考えているからです。

最初の電話は、契約でも決定でもなく相談です。その場で紹介を確定する必要はありませんし、いったん持ち帰っていただいてもまったく問題ありません。

電話では、利用者さんの何を伝えればよいでしょうか

分厚い資料を用意していただく必要はありません。うかがいたいのは大きく3つです。体の状態、通院や医療との関わり、生活面で困っている場面です。

体の状態は、膝が伸びにくく歩行が不安定、肩から腕にかけてこわばりがある、脳梗塞のあとで片側に麻痺が残っている、といった日々の様子として見えている範囲で十分です。医学的な正確さよりも、生活の中でどう困っているかのほうが、対象かどうかの判断には役立ちます。

通院については、主治医がどなたか、定期的に受診できているか、直近でどんな指示が出ているかを大まかに共有いただけると、後の同意書の段取りがスムーズです。まだ主治医との関係が薄い場合も、それを含めて一緒に整理します。

生活面では、外出の頻度や日中の過ごし方、ご家族の同居状況が分かると、訪問の時間帯やご家族への説明の仕方まで見通しが立ちます。ここでうかがった内容はそのまま初回訪問に引き継がれますので、二度手間になりません。

対象になるか、その場で分かるものでしょうか

紹介したものの対象外で、利用者さんやご家族をがっかりさせてしまわないか。そこを気にされる方が多いので、電話の段階で率直な見立てをお返しすることを大切にしています。

主な対象は、慢性的な痛みやしびれ、麻痺にともなうこわばりなどがあり、通院がむずかしい方です。要介護認定を受けているかどうかは要件ではありません。逆に、医療機関での積極的な治療が優先される段階では、まず主治医の方針を確認しましょう、とお伝えすることもあります。

動かしやすさが保てた、痛みがやわらいだと話される方もいらっしゃいますが、感じ方には個人差があり、どなたにも同じ変化をお約束するものではありません。電話でも、この点は誇張せずにお話しします。過度な期待を持たせない説明が、結果として信頼できる紹介につながると考えています。

その場で合いそうですとお答えできることもあれば、一度ご本人の様子を見せていただいてから、とお返しすることもあります。いずれにせよ、判断の責任をケアマネジャーに丸投げすることはありません。

同意書はケアマネジャーが用意するのでしょうか

医療保険で受けるには、主治医の同意書が必要です。この同意書という言葉が、紹介をためらわせる一因になっているように感じます。結論から言えば、同意書は主治医に書いていただくもので、その段取りはこちらで支援します。

所定の様式をこちらで用意し、ご本人やご家族を通じて主治医にお渡しする流れを組みます。受診のときに持参いただくか、医療機関との間で書類をやり取りする形です。ケアマネジャーに、医師への依頼や書式の準備をお願いすることは基本的にありません。

担当者会議などで主治医とつながりがある場合は、その関係を活かして一言添えていただけると話が早く進みます。ただ、それはあくまであれば助かるという程度で、必須ではありません。

要介護認定は要件ではありませんが、医師の同意という医療の入り口だけは通る必要がある。そう整理していただくと分かりやすいかもしれません。自分が当てはまるか知りたい方は「対象者の条件」をご覧ください。

ケアプランには、どう書けばよいでしょうか

医療保険のサービスなので、介護保険のケアプランに必ず位置づけなければならないものではありません。区分支給限度基準額を使うサービスではないため、プランへの記載が要件になっているわけではありません。

とはいえ実務としては、参考情報としてプランに記載したり、サービス担当者会議で共有したりするケースが多いようです。週に何回入っているかを共有しておくことは、ほかのサービスとの調整にも役立ちます。

記載する場合も、利用者さんの状態像を共有するための一行として扱っていただければ十分です。書式や書き方に決まった正解があるわけではありませんので、事業所の運用に合わせてご判断ください。

担当者会議への資料の提供や、施術の状況を文書で共有することには対応します。プランに載せる載せないにかかわらず、全体像を把握しやすいよう必要な情報をお渡しします。

介護保険の限度額を圧迫しない、というのは本当でしょうか

ここは明確にお伝えできます。訪問での鍼灸は医療保険で行いますので、介護保険の区分支給限度基準額とは別枠です。デイサービスやヘルパーなど、既存の介護サービスの限度額を圧迫しません。

限度額の範囲でやりくりしているケアプランに加えても、介護保険側の枠は変わりません。体のケアをひとつ足したいけれど枠に余裕がない、という状況でも検討していただけます。

費用は、訪問にかかる費用が施術料に含まれており、エリア内であれば別立ての出張費はいただきません。1回の総額は3,950円、1割負担の方でおよそ395円が目安です。1回はおおむね20〜30分で、はり・きゅうをベースに、その日の状態に応じて手技やストレッチ、身体を動かす運動なども組み合わせます。これらに追加の料金はかかりません。

明細は月ごとにお渡ししますので、利用者さんやご家族が費用を把握しやすい形になっています。

紹介したあとは、どのように連携が続くのでしょうか

紹介はゴールではなく、そこから連携が始まります。対象になり得ると判断できれば、同意書の段取りと並行して初回訪問の日程を調整します。ご本人・ご家族の生活リズムに合わせ、負担の少ない時間帯を一緒に探ります。

訪問が始まったあとは、施術報告書という形で状態や取り組みの内容を文書で共有します。どの部位にどうアプローチしているか、動かしやすさや生活の様子にどんな変化が見られるか。感じ方には個人差がありますので、変化の有無も含めて正直にお伝えします。

気になる様子があれば、報告書を待たずに連絡を入れることもあります。転倒のリスクが上がっているように見える、ご家族の介護負担が増している。そうしたサインは、訪問時に気づきやすい部分です。チームで共有すべきと感じたことは、そのつどお伝えします。

ご家族には、どう伝えていただくとよいでしょうか

難しく考える必要はありません。通院がむずかしくても、自宅で体のケアを受けられる医療保険のサービスがある。その一言から入っていただくのが分かりやすいと思います。

そのうえで、要介護認定がなくても所定の要件を満たせば利用できること、介護保険の限度額とは別枠なので既存のサービスを削らずに済むこと。この2つを添えていただけると、ご家族の安心につながります。

効果についてお伝えいただくときは、良くなることをお約束するものではなく、動かしやすさを保つことや、こわばりがやわらぐことが期待できる、という表現にとどめていただけると、あとで話が食い違いにくくなります。感じ方には個人差があることも、正直に添えていただければと思います。

細かい制度の説明まで抱え込む必要はありません。ご家族が関心を持たれたら、そこから先はこちらから直接ご説明します。こういう選択肢がある、と橋渡しをしていただくだけで十分です。

よくある質問

紹介の電話をする前に、そろえておく書類はありますか?
事前に書類をそろえていただく必要はありません。お電話で、利用者さんの体の状態と通院状況を口頭で共有いただければ十分です。同意書の様式はこちらで用意し、主治医への依頼の段取りも支援します。

要介護認定を受けていない利用者でも紹介できますか?
はい、可能です。要介護認定は要件ではありません。慢性的な痛みやしびれ、麻痺にともなうこわばりでお困りで通院がむずかしい方であれば、医師の同意があるなど所定の要件を満たす場合に対象となることがあります。

紹介すると、介護保険の区分支給限度基準額を使ってしまいますか?
使いません。医療保険で行うため、介護保険の区分支給限度基準額とは別枠です。既存の介護サービスの限度額を圧迫しないので、枠に余裕がないケアプランでも検討していただけます。

費用はどのくらいで、出張費は別にかかりますか?
訪問にかかる費用は施術料に含まれており、エリア内であれば別立ての出張費はいただきません。1回の総額は3,950円、1割負担の方でおよそ395円が目安です。明細は月ごとにお渡しします。

ケアプランに必ず記載しなければなりませんか?
医療保険のサービスなので、必須の記載事項ではありません。実務では状態像の共有のために記載されたり、担当者会議で共有されたりすることが多いようです。事業所の運用に合わせてご判断ください。

対応しているのはどのエリアですか?
大阪市の淀川区・東淀川区・都島区・北区・旭区、豊中・吹田・茨木・箕面・摂津・池田、尼崎・伊丹です。

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